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城崎温泉に近い水族館「城崎マリンワールド」(アジ釣りが楽しめる)ブログ
更新日:2026年2月11日
私が子どもの頃、家族旅行と呼べるものは一度きりだった。そのたった一度の旅の風景を、50歳を過ぎた今でも、時折夢に見る。
日本海に浮かぶ独特な岩礁。自然の地形を生かした釣り堀。けれど、それがどこだったのか、長い間わからないままだった。
この夏、子どもの夏休みに合わせて、城崎温泉と城崎マリーンワールドを巡る旅を計画した。
城崎温泉に一泊し、翌日は城崎マリーンワールドへ向かう行程だ。
城崎温泉の宿をチェックアウトし、車でおよそ10分。駐車場に車を停め、チケットを購入して開園を待つ。
何気なく海を見ようと歩み寄ったその瞬間、息が止まった。
目の前に広がる風景が、夢で何度も見てきたあの景色と重なったのだ。ここだったのか。
そういえば城崎マリーンワールドにはアジ釣りができる釣り堀がある。あの記憶と、目の前の景色が静かにつながる。ほんの数分、家族の輪から少し離れ、ひとり郷愁に包まれた。
開園と同時に、まずは「シーズー」ゾーンへ。
3階で最初に目に飛び込んできたのは、天然記念物のオオサンショウウオ。

ヤマメなど、日本の清流に生息する生き物とともに展示されている。

とりわけオオサンショウウオの存在感は圧倒的で、これまで訪れた水族館の中でも群を抜く迫力だった。最初から心を掴まれる。
2階には色とりどりの魚やクラゲ、1階にはズワイガニなどの深海生物。展示の構成が巧みで、自然と次のフロアへと足が向く。




そして城崎マリーンワールドの象徴とも言える「チューブ」ゾーン。


ここは海獣たちのアスレチックフィールド。トドやアザラシ、アシカ、ペンギンが躍動する姿を間近で見ることができる。特にトドのダイビングは、水中と陸上の両方から観察でき、想像以上の迫力だ。ショータイムには観客で埋め尽くされる理由がよく分かる。

海岸線を歩きながら、夢に出てきた独特な岩礁「竜宮城」を眺める。その先に、あの釣り堀があった。

実に45年ぶりの体験。そして、かつての私と同じ年頃の子どもたちが、今、隣に立っている。

釣り堀には小アジが群れ、お腹を空かせているのか、餌を落とすとすぐに食いつく。



ただし針には返しがないため、素早く引き上げるコツが必要だ。数回で感覚をつかめば、あとは入れ食い状態。夢中になる子どもたちの姿を見ながら、あの日の自分を重ねる。


釣ったアジは、隣のレストラン「アジバー」で天ぷらにしてもらえる。
揚げたてを頬張りながら、あの家族旅行はやはりここだったのだと、しみじみ思う。かつての自分と同じ年頃の子どもを連れ、同じ場所で同じ体験をしている。不思議な巡り合わせだ。
続いて向かったのは「シーランドスタジアム」エリア。イルカ、アシカ、セイウチのショーが行われる場所だ。

とくにイルカショーは、間近で観覧すると水しぶきまでが迫力を増す。



隣のドルフィンタンクでは、より自然な姿のイルカを観察できるのも魅力だ。

さらに奥には日和山海岸ミュージアム。

日和山海岸を望む眺望スペースに加え、繁殖、観察、管理、工夫、挑戦の五つのテーマで城崎マリーンワールドの取り組みが紹介されている。楽しさの裏側にある真摯な姿勢が伝わってくる。



最後に戻ったのは「ダイブ」ゾーン。
ロックフィールドでは潮だまりを再現し、生き物に触れることができる。時間帯によっては餌やり体験も可能だ。


そして「フィッシュダンス」。約200匹のブリが群れ泳ぐ姿は圧巻で、城崎マリーンワールドNo.1展示と称されるのも頷ける。特別ステージ体験は予約必須。今回は叶わなかったが、次の理由ができた。

キャッチコピーは「水族館以上、であること。」
その言葉通り、ここは単なる水族館の枠を超えている。展示、体験、風景、そして記憶——すべてが重なり合い、ひとつの物語になる場所だ。
帰宅後、母に電話をかけた。
「昔、ホテル金波楼に泊まって城崎マリンワールドに行ったよね?」
答えは、静かにうなずくようなものだった。
長い年月を経て、ようやくつながった記憶。
あの一度きりの家族旅行は、確かにここにあった。